03.10.20:49
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05.04.17:16
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.1その5
座ると悲鳴を上げる、うらぶれた椅子に腰掛け、メニューも見ずにホットコーヒー二つと、ミックスジュース、それに入り口のショーケースででも見たのか、ピラフを注文した。ミックスジュースとピラフは、もちろんヒロの注文。ヒロは、僕とべーやんの「だから太るんだよ」という視線にも、動じた様子は無かった。
「おなか空いてない?」
これが、僕達の視線に対するヒロの答えだった。
「ひさ兄から、今日行く店……。ダイアナだったっけ?どんな店だか聞いてる?」
僕の問いにべーやんは、困ったような表情で、頭を掻いた。まるでマンガの中のワンシーンみたい。分かりやすい態度。僕は心の中で舌打ちした。
(コイツ何にも聞いてないな……)
「聞いても教えてくれないんだよ。行ってからのお楽しみだとか何とか言って。とにかく、絶対に俺達が行った事のないような店だって」
僕の心の中の舌打ちが聞こえたのか、べーやんは言い訳臭い口調で、そう言った。
『俺達が行った事のない店』と言うのは、本当だろう。僕には想像する事すらできないのだから。べーやんとヒロにも聞いてみたが、僕の陳腐な想像と、そう対して変わらなかった。
3人が共通している事は他にもあった。
その不可思議な店に対して、二人とも何かを期待しているわけでもなく、過度な興味を抱いている訳でも無いと言う事だった。想像もつかない店を、話のネタに一度覗いてみよう。良い店なら瓢箪から駒。デートコースの一つにもなる。その程度の興味でしかないのだ。
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「おなか空いてない?」
これが、僕達の視線に対するヒロの答えだった。
「ひさ兄から、今日行く店……。ダイアナだったっけ?どんな店だか聞いてる?」
僕の問いにべーやんは、困ったような表情で、頭を掻いた。まるでマンガの中のワンシーンみたい。分かりやすい態度。僕は心の中で舌打ちした。
(コイツ何にも聞いてないな……)
「聞いても教えてくれないんだよ。行ってからのお楽しみだとか何とか言って。とにかく、絶対に俺達が行った事のないような店だって」
僕の心の中の舌打ちが聞こえたのか、べーやんは言い訳臭い口調で、そう言った。
『俺達が行った事のない店』と言うのは、本当だろう。僕には想像する事すらできないのだから。べーやんとヒロにも聞いてみたが、僕の陳腐な想像と、そう対して変わらなかった。
3人が共通している事は他にもあった。
その不可思議な店に対して、二人とも何かを期待しているわけでもなく、過度な興味を抱いている訳でも無いと言う事だった。想像もつかない店を、話のネタに一度覗いてみよう。良い店なら瓢箪から駒。デートコースの一つにもなる。その程度の興味でしかないのだ。
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こんにちは。
5月3日土曜日に更新予定だったにもかかわらず、更新が4日日曜日にずれまして、大変申し訳御座いません。
次回更新予定は、6日です。
よろしくお願いいたします。
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